Trimble受信機のGPS週数ロールオーバー対応状況について(2019.03.29 更新)
現在、お客様がご使用されているTrimble受信機について、2019年4月7日に発生するGPS週数ロールオー バーに対し、以下内容を確認いたしましたので、ご報告いたします。
確認結果
GPS週数ロールオーバーは、GPS受信機にとって既知の事象であり、最新の受信機であれば正常に処理されます。但し、古いタイプの受信機や、受信機内のファームウェアが更新されていない場合、2度目のGPS週数ロールオーバーに対応できないことがあります。
以下、販売終了品も含め、現在、ご利用いただいている可能性があるTrimble受信機において動作確認を行いましたので、各受信機のGPS週数ロールオーバーへの対応状況をお知らせいたします。
1)以下製品は、バージョン2.32以降のファームウェアにて対応済みです。
測量・調査・インフラ | Trimble 5700/5800 Model-1 ※1 Trimble 5700/5800 Model-2 Trimble R2 Trimble R4 Model-1,2,3 Trimble R5 Trimble R6 Model-1,2,3,4 Trimble R7 GNSS Trimble R8 Model-1,2,3,4 Trimble R8s Trimble R9s Trimble R10, R10LT Trimble NetR9 |
建築・土木・情報化施工 | SPS75X SPS85X SPS78X SPS88X SPS98X SPS35X MS97X MS98X MS99X |
OEM | BD950 BD960 BD982/BX982 BD920 BD930 BD940/BX940 BD992/BX992 |
※1 コントローラ efit+とV2.32の組み合わせにおいて、4月7日の午前8時59分~9時1分をまたぐ観測時に、観測時間が正しく表示されなくなります。ただし、受信機内部に取得されるデータに異常はなく、また観測終了後、次の観測時には正常な時刻を表示します。
2)以下製品は、バージョン3.38以降のファームウェアにて対応済みです。
建築・土木 | SP80 |
3)以下製品は、バージョン3.81以降のファームウェアにて対応済みです。
測量・調査 | Trimble R4s |
4)以下製品は、各バージョン以降のリリースされているすべてのファームウェアにて対応済みです。 (※ 2019.03.27 更新)
なお、未対応バージョンにおいても、ガイダンス動作には影響がありません。ただし、内部の時計情報は現在日時ではありませんので対応バージョンへのUPをお勧めします。
精密農業 | EZ-Guide 250 | |
AgGPS EZ-Guide 500 | ||
Trimble GFX-750 | ||
CFX-750 | ||
FMX | ||
AgGPS 332 | ||
AgGPS 262 | ||
AG-372 |
5)以下製品は、対応済みです。
マッピング・GIS | GeoExplorer 3000シリーズ GeoExplorer 2008シリーズ Trimble R1 GNSS Receiver |
6)以下製品は、バージョン2.0Xのファームウェアにて対応済みです。
マッピング・GIS | ProXH/XT |
7)以下製品は、受信機本体はGPS週数ロールオーバーに対応済みですが、一部機能において、ご使用の 際に注意が必要となります。
マッピング・GIS | Geo 7 ※2 GeoExplorer 6000 Pro 6T |
気圧データの時刻が影響を受けるため、後処理ソフトへの取り込み前に、編集で気圧データを削除してください。 |
Trimble 3D/3B SB/ST/SD Nomad 900/1050 |
アプリケーションソフトTerraSync V5.86が影響を受けます。上位バージョンへのUPをお願いいたします。 |
※2 気圧データへの時刻書き込みの影響は4月7日の午前8時59分~9時1分をまたいだ観測時に発生する可能性があります。9時1分以降に電源を入れた観測に於いては影響がありません。
8)以下製品は、販売・サポート終了から長期間が経過しているため、今回のGPS週数ロールオーバーには対応できません。ご了承ください。
マッピング・GIS | GeoExplorer 2005シリーズ |
未対策バージョンのバージョンUP方法
・Trimble R4s
https://www.nikon-trimble.co.jp/support/download/gps/hardware.html でご確認ください。
・SP80
お買い求めの弊社販売店にて対応させていただきます。販売店までご連絡ください。
・EZ-Guide 250/ AgGPS EZ-Guide 500
お買い求めの弊社販売店にて対応させていただきます。販売店までご連絡ください。
・ProXH/XT
ProXH/XT ファームウェアバージョンアップ方法 (PDF)
<この件に関するお問い合わせ>
株式会社ニコン・トリンブル 技術本部 サービス技術グループ
(TEL:03-5710-2587 メール:ntservice@nikon-trimble.net)
※リストに掲載されていない製品につきましては、弊社担当の営業までご確認ください。
GPS週数ロールオーバーの概要
GPSはGPS時刻系で運用されており、1980年1月6日(日)午前0時(UTC)からの週番号とその週の日曜日午前0時からの秒数で時刻を定義しています。この週数を示すデータサイズが10ビットであるため、1023週の次の週は「0」週にリセットされてしまいます。この状況をGPS週数ロールオーバー(GPS week number roll over)と呼びます。
受信機でロールオーバーを適切に処理できない場合、表示やデータに正しい時刻が出力されなくなる場合があります。1999年8月22日に1度目のGPS週数ロールオーバーが発生し、2019年4月7日に2度目のGPS週数ロールオーバーを迎えます。
※GPSタイムは現時刻より18秒早いため4月7日(日)午前8時59分41秒~42秒に発生します。